循環型社会の実現と環境負荷低減のため、環境に配慮した製品の開発に取り組み、1998年(平成10年)に「はがせるトレーP&Pリ・リパック」は誕生しました。
開発のきっかけとなったのは、1995年に起きた阪神・淡路大震災でした。家屋が倒壊し、ガス・電気・水道などのライフラインも甚大な被害を受けた中での生活を余儀なくされた被災者の方々。飲む水も不自由とされる大変な生活の中、毎日食事をとる際はお皿にラップを敷き、食べ終わったらその汚れたラップをはがしてお皿を洗わない工夫をなさっていたそうです。
水資源を使用せず、「必要最小限の汚れたラップのみがゴミになる」というその知恵は、「はがせる容器P&Pリ・リパック」の原点といえるでしょう。
当社はこれからも環境・人・社会にやさしい企業であるために、食品トレーを通じて環境活動を推進してまいります。
トレーを洗わずにリサイクルできるので、水を節約し、また、川や海を汚しません。このため、水の使えない屋外での使用にも適しています。 | はがしたフィルムだけがゴミとなるので、ゴミの量を大幅に削減することができます。また、フィルムは燃やしても有害なガスや物質が発生しないため、安心です。 | 簡単にリサイクルに参加できるので回収量が増加します。再生原料を利用することで、天然資源の使用抑制と保護につながります。 |
株式会社ヨコタ東北のはがせる容器「P&Pリ・リパック」について実践したLCI分析では、全量廃棄した場合に比べ、<回収率60%の場合>で
・エネルギー削減率30%以上
・二酸化炭素削減率46%
・廃棄物削減60%
という結果が得られました。
(LCI比較実施機関 東京大学生産技術研究所安井至研究所)
これらの特徴からP&Pリ・リパックを使用することでCO2排出削減につながり、地球温暖化防止に貢献することができます。
現在、トレーの回収はスーパーマーケットをはじめ全国120ヵ所の大学生協や各イベント等で行われ、環境保全への意識向上とリサイクルの輪の拡がりが確実に高まっています。
「ゴミも分別すれば資源である――。」しかし、それが周知されていなくては再資源化へは結びつきません。
当社は、消費者の方に気軽にリサイクルへ参加していただくために、リサイクル方法をトレーへ明記し、呼びかけています。
また、「トレー100枚で約4.2kgのCO2が削減される」等、具体的数値を掲げてPR活動を行っております。
回収されたトレーは、全量再生材料として使用することが可能です。トレーリサイクルは、地球温暖化・資源の枯渇問題の改善へ大きく貢献しています。
当社は、製品の材料調達から廃棄にいたるまで、ライフサイクル全体に及ぼされる環境影響を把握しています。また、一貫生産プロセスによる製品作りを行っているため、各工程での品質管理、また前後工程での状況確認やトレーサビリティーが徹底して行えます。